ICU UNESCO CLUBLOG
ICUユネスコクラブのブログです。
是非ご覧ください♪
2011
こんばんは!久々の勉強会レポートですね。
14の真理です。早速先週の金曜日に行われた勉強会について書きたいと思います^^
まず、今回はICU生(15)が一人、そして他大から2人見学しにきてくれました♪
そして、ユネスコクラブOBの島さんも来てくださいました。有難いです!
今回の勉強会はICU祭シンポジウムに向けての事前勉強会ということで、
ゲストスピーカーのお二人(森川すいめいさん・千葉杲弘さん)についてのプレゼンでした。
森川さんグループ
森川さんは、世界の医療団の一員として震災後、被災地にて東北の被災者の心のケアに取り組んでいる方です。
ということで、今回は心のケアについてたくさん学ぶことが出来ました。
例えば、いま被災社会での心理的変化は「幻滅期」という時期にいて、一番現状について不満を抱えやすい状態であること。
そのような状態にて、どのように心に負担がかかってしまうのか、そして治療の手段としてはどんな方法が取り入れられているのか。
また、心のケアの対象として子ども、高齢者、障がい者、日本語を母語としない方、中高年、被災していない人、支援者などが挙げられる、とのことでした。
私が驚いたのが、被災していない人や支援者も心のケアの対象になりうるということです。
被災地の状況をTVで見て胸を傷めたり、震災から時が経ち自分が震災について感じる意識が薄れていっていることに対する罪悪感などで落ち込んでしまったり、支援者として被災地に行き、自らの無力さを感じてしまったりすることがあるということを聞き、心のケアは被災者だけの問題ではないことを知りました。
プレゼン後、「支援者の人数が足りず、被災者の人数も多く、心のケアの優先順位をつけなければならない現状のなか、どのように優先順位をつけるべきか。」というディスカッションクエスチョンのもと、小さいグループに分かれて意見交換をしました。
優先順位に関しては、思った以上に意見が割れて、とても興味深い意見が色々聞けました。
以下少しだけ紹介してみます。
・第一優先は比較的孤立した状況に置かれやすい「高齢者、障がい者、日本語を母語としない方」にするべき。
子どもの心のケアを受けなくても、自ら回復していく傾向があるのではないか。
・中高年を第一優先にすべき。
中高年は日本の経済を支える重要な役割を担うため、中高年にまずは心のケアにて回復してもらう方が良いのではないか。
・子どもを最優先すべき。
子どもが元気になることにより、社会も元気になるのではないか。
・被災していない方や支援者を最優先にして、援助の基盤を固めたほうが良いのではないか。
意見が割れると「これぞディスカッション!」という感じですね^^
また、心のケアが必要かどうかは、ぱっと見て分かる訳でもないし、自ら「私は心のケアが必要」と公言するものでもないので、とても難しい問題だということが分かりました。
うーん・・・心のケア・・・奥深いですねぇ・・・
千葉さんグループ
千葉さんは元社団法人日本ユネスコ協会連盟理事でおられた方で、元ICU教授でありユネスコクラブ最初の顧問の先生でもあります。
ということで、こちらのグループは教育についてのプレゼンでした。
まず導入として、日本の教育の構造(日教組と文部省との関わり)や教科書制度の問題点について学びました。
私が印象に残ったのは、日本の教科書編成制度や教科書検定制度を決める権限を持つのが政党人であり、実質政府が設定しているシステムの中で子どもたちが勉強して試験を受け、競争社会が定められていくという構図についての説明です。
この「トップダウン形式」による教育が世の中一般的になっており、ここから外れると競争社会にも戻るのが困難になるというのは何だか複雑な気持ちになりました。
そして震災後、被災地では教育にブランクが出来てしまった時期もあり、その埋め合わせとして必要となってくるのが「ノンフォーマル教育」ということでした。
ノンフォーマル教育とは前述の「トップダウン方式」による教育ではなく、いわゆる寺子屋のように特定の型にとらわれない多様な教育形態・つまり「ボトムアップ方式」の教育です。
ただし、こちらも良い点ばかりという訳ではなく、やはりある序列の中で結局競争社会に巻き込まれてしまうため、難しい点もあるということでした。
上記の点を踏まえた上で通常の教育とノンフォーマル教育のどちらが良いのか、というディスカッションをしましたが、どちらも難点があり、なかなか「こっちが良い」とは選びがたいということがありました。
私一個人の意見としては、ノンフォーマル教育は場所によりばらつきが出てしまうので、統一の教育システム(トップダウン)は絶対に必要だと思いますが、少しでも競争社会による格差を是正するために、ノンフォーマル教育で空いた穴を埋めていくことが大事だと感じました。
とても難しい問題ですね・・・
そんな訳で、この日の勉強会は終了でした!
来週は柴田鉄治さん、飯田哲也さんについての勉強会です。
お楽しみに^^
14の真理です。早速先週の金曜日に行われた勉強会について書きたいと思います^^
まず、今回はICU生(15)が一人、そして他大から2人見学しにきてくれました♪
そして、ユネスコクラブOBの島さんも来てくださいました。有難いです!
今回の勉強会はICU祭シンポジウムに向けての事前勉強会ということで、
ゲストスピーカーのお二人(森川すいめいさん・千葉杲弘さん)についてのプレゼンでした。
森川さんグループ
森川さんは、世界の医療団の一員として震災後、被災地にて東北の被災者の心のケアに取り組んでいる方です。
ということで、今回は心のケアについてたくさん学ぶことが出来ました。
例えば、いま被災社会での心理的変化は「幻滅期」という時期にいて、一番現状について不満を抱えやすい状態であること。
そのような状態にて、どのように心に負担がかかってしまうのか、そして治療の手段としてはどんな方法が取り入れられているのか。
また、心のケアの対象として子ども、高齢者、障がい者、日本語を母語としない方、中高年、被災していない人、支援者などが挙げられる、とのことでした。
私が驚いたのが、被災していない人や支援者も心のケアの対象になりうるということです。
被災地の状況をTVで見て胸を傷めたり、震災から時が経ち自分が震災について感じる意識が薄れていっていることに対する罪悪感などで落ち込んでしまったり、支援者として被災地に行き、自らの無力さを感じてしまったりすることがあるということを聞き、心のケアは被災者だけの問題ではないことを知りました。
プレゼン後、「支援者の人数が足りず、被災者の人数も多く、心のケアの優先順位をつけなければならない現状のなか、どのように優先順位をつけるべきか。」というディスカッションクエスチョンのもと、小さいグループに分かれて意見交換をしました。
優先順位に関しては、思った以上に意見が割れて、とても興味深い意見が色々聞けました。
以下少しだけ紹介してみます。
・第一優先は比較的孤立した状況に置かれやすい「高齢者、障がい者、日本語を母語としない方」にするべき。
子どもの心のケアを受けなくても、自ら回復していく傾向があるのではないか。
・中高年を第一優先にすべき。
中高年は日本の経済を支える重要な役割を担うため、中高年にまずは心のケアにて回復してもらう方が良いのではないか。
・子どもを最優先すべき。
子どもが元気になることにより、社会も元気になるのではないか。
・被災していない方や支援者を最優先にして、援助の基盤を固めたほうが良いのではないか。
意見が割れると「これぞディスカッション!」という感じですね^^
また、心のケアが必要かどうかは、ぱっと見て分かる訳でもないし、自ら「私は心のケアが必要」と公言するものでもないので、とても難しい問題だということが分かりました。
うーん・・・心のケア・・・奥深いですねぇ・・・
千葉さんグループ
千葉さんは元社団法人日本ユネスコ協会連盟理事でおられた方で、元ICU教授でありユネスコクラブ最初の顧問の先生でもあります。
ということで、こちらのグループは教育についてのプレゼンでした。
まず導入として、日本の教育の構造(日教組と文部省との関わり)や教科書制度の問題点について学びました。
私が印象に残ったのは、日本の教科書編成制度や教科書検定制度を決める権限を持つのが政党人であり、実質政府が設定しているシステムの中で子どもたちが勉強して試験を受け、競争社会が定められていくという構図についての説明です。
この「トップダウン形式」による教育が世の中一般的になっており、ここから外れると競争社会にも戻るのが困難になるというのは何だか複雑な気持ちになりました。
そして震災後、被災地では教育にブランクが出来てしまった時期もあり、その埋め合わせとして必要となってくるのが「ノンフォーマル教育」ということでした。
ノンフォーマル教育とは前述の「トップダウン方式」による教育ではなく、いわゆる寺子屋のように特定の型にとらわれない多様な教育形態・つまり「ボトムアップ方式」の教育です。
ただし、こちらも良い点ばかりという訳ではなく、やはりある序列の中で結局競争社会に巻き込まれてしまうため、難しい点もあるということでした。
上記の点を踏まえた上で通常の教育とノンフォーマル教育のどちらが良いのか、というディスカッションをしましたが、どちらも難点があり、なかなか「こっちが良い」とは選びがたいということがありました。
私一個人の意見としては、ノンフォーマル教育は場所によりばらつきが出てしまうので、統一の教育システム(トップダウン)は絶対に必要だと思いますが、少しでも競争社会による格差を是正するために、ノンフォーマル教育で空いた穴を埋めていくことが大事だと感じました。
とても難しい問題ですね・・・
そんな訳で、この日の勉強会は終了でした!
来週は柴田鉄治さん、飯田哲也さんについての勉強会です。
お楽しみに^^
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プロフィール
HN:
ICUユネスコクラブ
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
東京都三鷹市にある国際基督教大学(ICU)の公認サークル。
ユネスコ憲章前文の”戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。”という文章に賛同した学生たちが集まり、身近なところから世界の問題まで、興味を持ったことに関する勉強会を行っています。
活動時間:
火曜日→13:10~13:50:昼ミート@新D371
金曜日→19:10~21:30:勉強会(場所はTwtterやFacebookでご確認下さい)
ユネスコ憲章前文の”戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。”という文章に賛同した学生たちが集まり、身近なところから世界の問題まで、興味を持ったことに関する勉強会を行っています。
活動時間:
火曜日→13:10~13:50:昼ミート@新D371
金曜日→19:10~21:30:勉強会(場所はTwtterやFacebookでご確認下さい)
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