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こんにちは!15のみおです
初めてのブログでちょっと緊張しますが、がんばります^^


今回は前回の勉強会に引き続き、ICU祭シンポジウムに向けて、ゲストスピーカーの飯田哲也さん・柴田鉄治さんについての勉強会でした。

飯田さんグループ
飯田哲也さんはNPO法人環境エネルギー政策研究所の代表を務めていらっしゃる、自然エネルギーの第1人者です。かつて、原子力発電に関する研究・開発をし、福島第一原発の使用済み核燃料の乾式貯蔵施設の設計にも携われられました。その後、原子力発電の独裁的、かつ閉鎖的な体制に疑問を覚え退職。スウェーデンへ留学ののち、現在は自然エネルギーを推進すべく、活動していらっしゃいます。シンポジウムではこれからのエネルギー政策についてお話いただきます。
以前の環境グループの原子力発電・自然エネルギーの勉強会をふまえ、今回は飯田さんの考えやヴィジョンについて学びました。
飯田さんの考え
・「代替エネルギーの確立まで原子力発電はやむを得ない」という考えに反対
 具体的には、短期的に火力発電に頼る必要があると考えていらっしゃいます。
・「既存技術の普及」
 新しいエネルギー技術より、今ある自然エネルギー技術を普及することが大切だとおしゃっています。
・現在は自然エネルギーへの良い転換期
 これから原発が老朽化していくので、転換への良い時期だとしていらっしゃます。
・自然エネルギーに対して社会的なアプローチが必要
 自然エネルギーの総量の増加、社会全体の需要総量を減らすなどのアプローチが重要だと考えていらっしゃいます。

ディスカッションでは
①日本政府は京都議定書のCO2削減目標を達成するための根本に「原発の利用」(火力発電量)を据えている一方で、飯田氏は今後エネルギーシフトの際短期的に火力発電に切り替える必要があると主張している。この背反的考えを踏まえ、今後どのようにエネルギーをシフトすればよいか。
②日本は自然エネルギーに恵まれた環境であると言われながらも、実情おして自然エネルギーはほとんど普及していない。なぜこれ程までに普及していないのか。現実的に普及は可能なのか。また普及にはどのような対応が求められてくるか。(社会運動、政策 etc)
この2つのクエスチョンを軸に、飯田さんの考えと日本のエネルギー政策について考えました。
原子力発電・火力発電・自然エネルげれぞれグラフに表したみたり、現在の日本における電気の問題そして自然エネルギーの普及方法についても話し合いました。
意見の一部を挙げてみると
・電力会社を増やして会社を選べるようにする
・人々がどの発電方法の電気を買うか決められるようにする
・自治体で自然エネルギーを普及させ、その土地でできた電力をそこに住む人が使うようにする
・自然エネルギーは効率があまりよくないので、人々が自然エネルギーを希望してもなかなか供給が追い付かない
・自治体によって自然環境や経済的環境の問題からなかなか推進することができない
などと、意見や提案、反論などがでました。
それぞれのグループで結論を出すことは難しかったですが、久しぶりにディスカッションに長い時間を取れたこともあり、発展的なディスカッションとなり、自分の考えがこのディスカッションを通して深まったと思いました。

柴田さんグループ
柴田鉄治さんは朝日新聞科学ジャーナリストで、ICUの客員教授でもいらっしゃいました。朝日新聞社で論説委員、科学部長などを歴任されました。シンポジウムでは震災時におけるメディア報道とこれからのメディアの使命についてお話いただきます。
柴田さんとのインタビューでいただいたキーワードをもとに、新聞と震災をテーマに学びました。
●「メディアのチェック機能」
 インタビューや柴田さんの著書の中でも見られる、「メディアのチェック機能」は柴田さんの考えていらっしゃるメディアの使命です。メディアの役割は本来、国民の立場から政府や官僚をチェックし、政府のウソを正すことだと考えていらっしゃいます。
戦後の新聞は野党精神で「権力のチェック機能」として十分に機能してました。しかし、その後、政府よりの新聞が出てくるなど、「国家をチェックする機能」が見られないものも出てきました。
今回の震災報道では、メディアがちゃんと「チェック機能」を果たしていないことが露呈したと柴田さんはおっしゃっています。
●「原発が原爆になった」
 戦後日本は原子力研究が認められた後、「原子力の“平和”利用」をめざし、政治中堂で原子力研究がすすめられました。ビキニ水爆実験などをきっかけに原子力反運動が広まる一方、原子力平和利用キャンペーンなどもすすめられました。しかし、ターン・キー契約や知識不足などで安全対策に不備があった状態の原子力発電所もありました。また、原発は“絶対安全”という考え方を国が持っていたことが伊方原発訴訟やアメリカの10分の1規模の原子力安全委員会からわかります。柴田さんはこのことに対し、“絶対安全”と主張してしまったからこそ、安全対策が出来なくなったとおっしゃいています。
 また、世論調査と新聞論調の動向を比較してみますと、この二つがよく似ているという特徴が挙げられました。具体的には、研究開始当時、主要新聞は原子力発電に賛成し、国民も多くがこれを支持していました。1970年以降は環境問題をきっかけとし反対運動が積極的に起こるようになり、同時に新聞もただ単純にノーという論調をとれなくなりました。イエス・バットと条件付きで賛成するようになります。
 この震災で私たちは、国家とメディアに対する対応について考え直す時が来ているのではないかと思いました。
●「メディアの二極分化」
 震災後の原発報道やデモに関する報道では各メディアでばらつきが見られました。論調も大きく二極分化され、新聞を例にしてみますと、「原発は必要だ」という方針をもつ読売・産経・日経と「脱原発」と主張する朝日・毎日・東京と社説や社論が分かれていることがわかります。また、メディアと東京電力の癒着構造も明らかになっています。
 ジャパンタイムスのジョンストンさんは「原子力の報道に関しては『客観性』は存在しない」と言っています。あるゆるメディアが書き手のスタンスに違ってくることを指摘しています。震災報道、特に原発報道を機に、メディアは「チェック機能」としての使命、私たちはメディアに対する対応を考えることを迫られていると思いました。
●まとめ
・多方面からメディアを分析することが大事
震災報道・原発報道で私たちに、正確な情報を得るためには、私たちは受動的ではなく能動的にならなければいけないことを示している
・メディアの本来あるべき姿
今回の震災報道ではメディアの積極性、国家に追及する姿勢が欠けていたと考える。スポンサーなどの“しがらみ”に作用されないよう、活発で自由な報道のためにはメディアそのものを強くしなければならない。
●付記
・この勉強会では新聞を取り上げましたが、TV、そして特にインターネットが特に今回の震災で重要な役割を果たしました。それぞれのメディアと震災について分析することも必要です。
※ディスカッションは時間がなく来週となりました!

以上が10月14日の勉強会でした!
ICU祭までわずか、勉強会も残り1回となりました。震災と平和についての学ぶを振り返りつつ、来るシンポジウムに備えたいと思います。

~ICUユネスコクラブ ICU祭シンポジウムについて~
ICU白熱教室 ~震災と平和~

3月11日の東日本大震災から半年たった今、私たちはもう一度震災について考えるきかっけをつくろうとICU祭2日目にゲストスピーカー4名をお招きし、シンポジウムを行うことに致しました。

●日時:2011年10月30日(日)
13:00~ 開場
13:30~ 講演開始
15:30~ 座談会
16:00    終了

●場所:国際基督教大学キャンパス 本館262教室
(東京都三鷹市大沢3-10-2 最寄駅:JR中央線武蔵境駅南口)

●パネリストの方々(敬称略):
柴田鉄治(朝日新聞科学ジャーナリスト)
飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)
森川すいめい(世界の医療団・東北活動代表医師)
千葉杲弘(元社団法人日本ユネスコ協会連盟理事)

一人でも多くの方に来て頂き、震災と今後について考えて頂ければ幸いです。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

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自己紹介:
東京都三鷹市にある国際基督教大学(ICU)の公認サークル。
ユネスコ憲章前文の”戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。”という文章に賛同した学生たちが集まり、身近なところから世界の問題まで、興味を持ったことに関する勉強会を行っています。
活動時間:
火曜日→13:10~13:50:昼ミート@新D371
金曜日→19:10~21:30:勉強会(場所はTwtterやFacebookでご確認下さい)
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